日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の2025年4月往航と2月復航の速報値を発表した。
4月往航は前年同月比15.5%増の182万TEUで19ヵ月連続のプラスとなった。また、4月までの累計は前年同期比13.9%増の737.7万TEUで、年計で過去最高の昨24年の荷動き量を大きく上回っている。
4月往航のアジアの積み地は、トップの中国が12.3%増と伸びたほか、2位のベトナムが42.5%増、4位のタイが23%増、5位のインドが16.4%増と、各積み地とも大幅なプラスとなった。ASEAN全体が33.1%増、南インドが19%増と、アジア域内全体が大きく伸びている。一方、韓国(4.2%減)と日本(12%減)はマイナスとなった。
海事センターは、「米国関税の影響で4月は前倒し出荷が相次ぎ、アジア全体の貨物が大幅に増加した」としたうえで、「今後は追加関税が発動した5月に貨物の落ち込みが予想されるが、中国の関税が引き下げられたことで、6月からはまた増加に転ずることが予測される」との見解を示している。
また、品目別では上位20品目のうち、6位の自動車部品(4.8%減)を除くすべての品目が前年同月比プラスとなった。この自動車部品のマイナスが、韓国と日本の荷動き減少につながったと予測される。
一方、2月の復航は前年同月比9.7%減の44.8万TEUで8ヵ月連続のマイナス。アジアの主要な揚げ地は、中国(24.3%減)をはじめ、日本(11.4%減)、台湾(21.9%減)が大幅なマイナスとなったが、韓国(7.6%増)、インド(4%増)、ベトナム(4.1%増)などがプラスとなっている。
