第143回OECD(経済協力開発機構)造船委員会が10月22〜23日、フランス・パリで開催され、国際海運のグリーン化を促進するための船舶輸出金融ルールの改正が来年早期に発効する見込みとなったほか、中国の高額な鉄鋼業界への補助金や低額な鋼材価格等が報告され、国際造船市場の健全化に向けた新たな国際規律策定に関する議論を開始することに合意した。主な議論内容は次の通り。
(1)船舶輸出金融ルールの改正:
政府系金融機関による船舶輸出金融ルールについて、今次会合で専門家会合議長から同改正案の内容が最終合意に至ったことが報告された。当該改正案は、各国による事務手続きを経た後、来2027年早期にも発効する見通し。
(2)船価・建造コストの動向分析:
事務局から昨25年の中国の平均鋼材価格は日本の約5割程度であること、24年に平均的な中国の鉄鋼企業が受け取った補助金は、資産規模に対する比率で見ると他の国の鉄鋼企業の15倍に上ったことが報告された。日本はOECD鉄鋼委員会と連携し、中国の鋼材価格の動向や政府による支援措置について継続してモニタリングしていくことを提案し、合意に至った。
(3)次期4カ年(2027〜2030年)の作業計画:
2027〜30年の4カ年における造船委員会の作業計画の審議が行われ、国際造船市場の健全化に向けた新たな国際規律の策定が可能かどうか議論を開始することに合意した。当該国際規律の策定に関し、非参加国が参加国に比べて有利な競争環境とならないよう、非参加国に対する措置についても議論する。
また、造船のサプライチェーン(鉄鋼、舶用機器)強靱化に向けた分析のほか、新造船の需要予測、新技術の分析等を実施し、さらに船価・建造コストの動向分析を継続的に実施することとした。
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