全日本空輸(ANA)は、神戸空港にGSE(航空機地上支援機材)のEV(電気自動車)車両を導入したと、このほど発表した。
空港管理者(神戸市)が空港制限区域内に急速充電設備を設置、共用化するのは日本で初めての取り組みとなる。同空港にはGSE用4基、一般車両用1基の合計5基の急速充電設備が設置された。
ANAは、急速充電設備の設置を受け、航空貨物のコンテナ台車をけん引するトーイングトラクター2台(写真)と、手荷物を航空機に搭載するベルトローダー1台の計3台のEV車両を10月10日に導入したもの。
さらにANAは、同空港においてトーイングトラクターとベルトローダー各1台を本25年度内に追加導入する予定としている。
ANAグループは、航空機以外のCO2排出量削減の一環として、保有している特殊車両約1万4000台のうち、約4000台のエンジン車の脱炭素化を目標としている。なかでも各空港に配備されているGSEのほとんどがディーゼルエンジン車であることから、これらのエネルギー転換が課題となっていた。
今回のEV導入についてANAは、「神戸市と神戸空港におけるGSEのエネルギー転換について数年にわたり検討を重ね、車両導入を実現できた」としている。